mixi innovation centerは、株式会社ミクシィの社内新規事業を支援(インキュベート) し、社内起業者(イントレプレナー)を育てていく組織です。
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NTT R&Dフォーラム2016に行ってきました

イノベーション・センターではVR/AR/MR技術も見ています。日々ウォッチしているなかで興味深かったのが、先日IMPRESSのInternet Watchで紹介されていた以下の技術。

Kirari!という名前の、NTTによる、疑似3D映像をリアルタイムで空間に映し出す技術です。
この記事にエンベッドされている動画は、一見、役員のかたが普通にプレゼンテーションしているようにしか見えません。しかし、このプレゼン自体が、この技術のデモンストレーションでした。このかたは、実際にはここに「いない」のです。この講演自体が、テレプレゼンスの実演なのです。



これは実際に見てみないわけにはいかないだろうと、2016.2.19(土)にNTT R&Dフォーラム2016に行ってきました。なお、このイベントは招待制のフォーラムですので、参加入場にはNTTのなかのかたからの招待が必要です。私は研究職の方にご招待いただいて伺いました (ありがとうございました!)

会場はNTT武蔵野研究開発センタです。ここは、旧電電公社時代からの由緒ある研究所です。日本初(世界初)のパラメトロン計算機MUSASHINO-1が誕生したのもここです。まさに技術遺産が生まれ育っていったところで、NTT技術史料館もこの敷地に設けられています。

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カンファレンス会場は3フロアを優に使い、基礎研究から応用研究まで見応えたっぷりなもの。これは、丸一日使って、隅から隅までじっくり観るべきものです。来年はもっとスケジュール配分を工夫して、すべて拝見させていただこうと思います。

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もちろん、テレプレゼンスシステムKirari!のデモも堪能させていただきました。建物の中にコンサートも開けそうな講演スペースがあり、そこをフルに使って実演が行われていました。ステージの上には実際にはハーフミラーの反射板が設置されているのですが、上手に構成されたライティングも含め、臨場感たっぷりで楽しめます。

同じ敷地内にある武道場から、空手選手の「型」の実演が「中継」されてきていたのですが、ステージ中央に立つ、というか実際には浮かび上がっている選手の動きはまさにリアルで、ホールの左右天井にも展開されるプロジェクション、そして腹に響くPAともに、迫力満点でした。

会場はオープンスペース以外は撮影禁止なので、詳しくお伝えすることがならず、すみません。ほかにも、先日CES2016でも展示されていた、Preferred Networks + トヨタ自動車 + NTTによる、機械学習によるロボットカーのデモンストレーションなどなど、楽しまさせていただきました。(室内の実際のデモそのものは撮影をご遠慮したので、公開部分にあるプレゼンテーションの一部に止めさせていただきます)

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NTT技術史料館

同じ敷地にあるNTT技術史料館も訪問させていただきました。

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こちらは普段からも日時限定で一般公開されている施設なのですが、きょうはこのフォーラムにあわせ、ガイドツアー付きの見学コースも催行されていました。

エントランスには、戦前からの電信柱や、昔の電話ボックスなど歴史を物語る「思い出」系の展示が広がっています。
(以下、NTT技術史料館さまから、撮影およびブログとfacebook pageへの掲載許諾を頂いています)

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さらに降りて行くと、

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交換機からテレックス、TIFF G3 FAX, 更には自動車電話など移動体通信やポケベル、そして800MHzアナログからPDC、そしてW-CDMA(IMT-2000)規格(いわゆるFOMAですね) への流れなど、内容たっぷりです。

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3Fから見下ろしたところ。

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帰りには、名物のおみやげ、緑の公衆電話のペーパークラフトもいただけました。

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R&Dフォーラム、そして技術史料館とも、見応えたっぷりでした。
いつかまた、改めてじっくり拝見したいと思います!

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